インプロ=即興演劇
台本がない、
先が決まっていない、
どんな展開になるのか、
どんな風に完結するのかわからない。
そんな中で、共演者と協力して、その時だけのストーリーを即興で作っていく演劇です。
日本ではまだまだマイナーなジャンルですが、欧米ではよく知られており、毎日のようにインプロショー(公演)が行われています。また、インプロ専用の劇場も世界各地にあります。
そして現在ではインプロは創造性・コミュニケーション・チームビルディング・リーダーシップといった観点から教育においても活用されています。アメリカではPixar、Google、Netflixといった企業が研修として取り入れたり、MBAがリーダーシップ教育に取り入れたりしています。
Philosophy
大人は萎縮した子供
キース・ジョンストンのインプロの基本的な考え方は「大人は萎縮した子供」です。
多くの教師は子供を未成熟な大人と考える。しかし、もし私たちが大人を萎縮した子供と考えるならば、より敬意を持った教育を行えるだろう。
キース・ジョンストン
人は生まれながらにして創造的であり、表現をする生き物です。これは小さな子供が自然と歌ったり踊ったり物語を語っている様子を思い浮かべると分かるでしょう。
しかし、学校に入ったり社会に出たりする中で、人は次のような恐れを抱えていきます。そしてそのことによって自由な表現ができなくなっていくのです。
- 評価への恐れ
- 自分が他者からどのように見られているかへの恐れ。
- 未知への恐れ
- 先が分からないことや、自分が理解できないものへの恐れ。
- 変化への恐れ
- 自分が変化することへの恐れ。(未知への恐れと強く結びついている。)
- 失敗への恐れ
- 失敗することへの恐れ。(評価への恐れの中でも特に強いもの。)
- 対立への恐れ
- 人と異なる意見を表明することへの恐れ。Noと言うことへの恐れ。
- 権力への恐れ
- コントロールされること・またはすることへの恐れ。(人によって異なる。)
インプロを学ぶことは、これらの恐れに気づき、手放していくことです。その結果、人は本来持っている創造性や利他性、好奇心やチャレンジ精神を再び発揮していきます。
インプロが創造性・コミュニケーション・チームビルディング・リーダーシップなど、広範囲に渡って影響を及ぼすのは、「足りない何かを付け足す」のではなく「不要な恐れを取り除く」という性質によるものです。それは「ありのままの自分」を取り戻すプロセスと言ってもいいでしょう。
What?
具体的には何を行うのか?
インプロワークショップでは、「扱いたいテーマ」にあわせて様々な「インプロゲーム」と呼ばれるワークを体験します。これによって、参加者は楽しく、身体的に学ぶことができます。