こんにちは、フィアレスCEOの内海です。先日、私はRSGT2022において『インプロヴィゼーション:ふりかえりの新世界』というテーマでアジャイルコーチのRyoさんとともに登壇をしてきました。
RSGT(Regional Scrum Gathering℠ Tokyo)とは、スクラムを実践する人が集い垣根を超えて語り合うイベントです。
では、なぜインプロバイザーである私がRSGTに登壇することになったのでしょうか?ここではそのきっかけや、インプロバイザーから見たRSGTについて簡単に書いていきます。
Photo by Takahiro Ito
きっかけ
「内海さん、一緒にRSGT出てみる?」
きっかけはRyoさんからの一言でした。Ryoさんとはインプロとふりかえり(アジャイルのレトロスペクティブ)の実験をしていて、それをテーマに一緒に登壇をすることを提案されました。
「はい、出てみます」
私はそう答えました。そのときには「ホームページが英語だから、英語で登壇するのかなー(実際には日本語)」「チケット代33,000円⁉」くらいのことしか分かっていなかったのですが、「なんとなく面白そう」という直感に従って、インプロバイザーらしく「Yes」と答えていました。
その後プロポーザルも通り(それが結構なことだというのは後で知りました)、インプロ×ふりかえりのプログラムを実験しながら、登壇内容について二人でまとめていきました。そしてあっという間に当日はやってきました。
そして当日
私たちはDay 2に登壇しました。このセッションは途中でインプロを見せることもあり、セッション自体の面白さには自信を持っていたのですが、「果たしてこのセッションに人が集まるか……」という心配はありました。「インプロヴィゼーション」というあまりに異質なものに、人は集まらないのではないかと思っていました。
ところが蓋を開けてみると、会場にはたくさんの方々が来てくださいました。現地には30名ほど、オンラインにも数十名(数不明)集まっていたのではと思います。そして、みなさんこのセッションを興味津々で見てくださいました。
セッションが終わった後にもたくさんの方々が声をかけてくださり「とても面白かった」「新しい脳を使った」「アジャイルとの関連にすごく可能性を感じる」と言ってくださいました。私は「ここには好奇心旺盛な人たちが集まっているんだなぁ」と嬉しい気持ちになりました。
なお、セッションのスライドは公開されていますので、ご興味ある方はご覧ください。
インプロバイザークリニック
Day 3には、OST(Open Space Technology)として「インプロバイザークリニック」を行いました。スクラムの世界にはアジャイルコーチに悩みを相談できる「コーチズクリニック」というものがあるそうなのですが(会場で初めて知りました)、そこからインスパイアされて、普段の悩みをインプロバイザーに相談できる「インプロバイザークリニック」を行いました。(発案:Ryoさん/命名:廊下で出会った方/実施:内海)
こちらもこちらで異質であり、「果たして人は来るのか……?」と思っていましたが、前日のセッションを見に来てくださった方を中心に、10名以上の方に来ていただきました。「MTGを温めるには?」といった質問から「チームに新しい人が入ってきたときにはどうする?」という質問まで、ワークショップや演劇の視点から答えていきました。後半では全ての質問に対して「演劇で言うと……」が枕詞になり、それが異様な盛り上がりを見せる時間となりました。(単純に、めちゃくちゃ楽しかったです!)
終わった後に「演劇の世界がとても他人事とは思えなかった」という感想を頂きましたが、アジャイルの世界も、アートの世界も、目指すチーム像は似ているのだと思います。インプロや演劇は特にアートの視点を強く持つため、それがアジャイルの世界への刺激になるのではと思いました。終わったあとにRyoさんと「新しいコンテンツを開発したね」という話になったので、またどこかでできたらと思います。
インプロバイザーから見たRSGT
登壇セッションとOST以外の時間には、一参加者として会場をまわっていましたが、RSGTはとてもいい場だと感じました。アウトサイダーである自分にもみなさん優しく積極的に関わってくださり、とてもいい時間を過ごすことができました。
期間中、多くの方々が「RSGTは理想的なプロダクトだ」と言っていましたが、スタッフの方々が自律的かつ協調的に動いていて、その姿はうまくいっているインプロのように気持ちのいいものでした。(私はインプロは自由と協調を両立させるものだと考えています。)
私は初めてアジャイルの考え方(アジャイルソフトウェア開発宣言)に出会ったときに「これはインプロのことか!」と思い、アジャイルの考え方に共感しました。今回、RSGT登壇・参加を通してアジャイルのことがもっと好きになりました。
仕事をするということは、貢献したい&できる世界を見つけて、そこに貢献していくことだと思います(お金はそこに自然とまわってくる)。今後もインプロの力を通して、アジャイルの世界に貢献できればと考えています。ご興味ある方はTwitterでもスクフェスのDiscordでもお問い合わせフォームでも、どうぞお気軽にお声がけください。どうぞよろしくお願いします!