『チームで動くを考える』第一三共株式会社での研修では、どんなやりとりがあったの?

『世に出ているチームワークについて本に書かれていることを読むよりも、拍手回しをした方が実感として何倍もよくわかると思った。』

こんなご感想を終了後にいただいた、体験型チームビルディング研修。
どんな内容を実施したのか、どんな意見が飛び交ったのか、研修事例として報告します!

どうしてインプロ研修を導入したの?

子どもたちのインプロワークショップ+NHKあさイチでの紹介

<第一三共A様>
弊社で業務プロセス改善からの組織文化変革のプロジェクトを走らせてるんですが、プロセスやルールを変えたところで、人の意識が変わらないと形骸化しちゃうし、そもそも反抗されたら空気悪くなるよね・・・みたいな話をしてて、ふとインプロを思い出したのですが、企業向けにどんな研修をしてるか、説明資材みたいなものってありますか?

実は、お子様がインプロのワークショップを体験してくださったことがあるAさん。組織文化変革というプロジェクトを進める中で、お子様が体験したときに感じた『初対面なのにみんなすごく仲良くなる』空気感の流れるインプロが、企業の研修としても有用なのでは?と思い出してくださったそうです。
また、ちょうどこの時期にNHK朝の情報番組『あさイチ』でもインプロが取り上げられていたため(私も毎朝観ています)、企業内でも説明がしやすいということもひとつのポイントになったそうです。

研修でどんなことをやりますか?

『チームで動く』を考える、体験してみる

『組織文化変革のプロジェクトチームに対してどんなことができるのか』お打ち合わせを重ね、大事にしたいことが決まっていきました。
ポイントは、『チームで動くを考える』。

Aさんがインプロを思い出してくださったきっかけの一つである、インプロのワークショップの現場で流れた『初対面なのにみんなすごく仲良くなる』空気というのはどうやってつくられるのか。
個人最適ではなく、全体最適を意識して動けるチームになるにはどうしたらいいのか。

いくつかチームの課題や目指したい形をお伺いし、研修内容の検討を重ねました。
その際に社内で出てきた話は、「方法やポイントを頭で理解しても、教えられても、実務に活かすのは難しそうだ」ということです。

 

キレイごとでチームは動けない

下記の図にて、理想のチームや目指したい会話としてパッと想像しやすい場面の一例を示してみました。

1人が出してくれた提案に、ポジティブに「Yes」と反応したり、タスク分けもしつつフィードバックも正直にしていこう、という意識もある。

とても大切なことが詰まっていますよね。
この会話をしていく、できることがよいチームであることはご理解いただけると思います。

しかし、この例を見たときにどんなことを思いますか?

「実際にはそんなに簡単にいかないだろう」
「プロジェクトにとっていいけど、自分は面倒だな」

そんな気持ちが湧いてくることもあると思います。

なぜなら、チームを構成するメンバーは、それぞれ違う人間です。
また、抱えている背景も異なります。

同じ意見を聞いて「いいね」と思う人もいれば「面倒くさい」と感じる人もいます。気になるポイントや大切にするポイントは違うものです。
上司と部下という役割がある、初対面もいれば10年来の同期もいるなど、既に作られている関係性が及ぼす影響も必ずあります。

では、よりポジティブにチームとして動くにはどうすればいいのか?

私たちは、「違いがあるのが当たり前だからこそ、構成メンバーがそれぞれどんなことを感じているのか。という点を無視してはいけない」と思っています。

頭の中に思い浮かぶ架空の理想のチームではなく、世間一般で言われる正解のコミュニケーションではなく、
今ここにいるあなたと私にとって大切なことや、よりよいチームの形はなんなのか、一緒に探して、考えることが重要だと思いました。

 

実際に「チームで動く」をやってみましょう!

今ここにいるあなたと私にとって大切なことや、よりよいチームの形はなんなのか、一緒に探して、考える
このために、「チームで動く」内容をチームメンバーのみなさんに身体を通して体験していただきしながら考えていくプログラムを構成しました。

・コミュニケーションは、自分が伝えて、相手が受け取ることで初めて成立します。→これを実際にやってみる。
・一つの目標に向かってチームで試行錯誤しながらよりよい方法にブラッシュアップしていく。→これを実際にやってみる。

その上で、それぞれが何を感じたのか、ここで何が起こったのか、チームで動くときに大切にできるといいことは何か、をシェアし合いながら考えていく時間にしていきました。

参加者からの感想

実際に研修に参加いただいた皆様から出た感想を紹介します。

・本に書かれていることを読むよりも、拍手回しをした方が実感としてよくわかると思った。
・一般的な、座学でのチームビルディングよりも早いし、自分に入ってきやすいなと思った。
・いろんな研修を受けてきたが、「チームワークが大事」とか「コミュニケーションを取りましょう」という結論にまとめられることが多い。でも、一般的な綺麗な言葉はなくても、今回得た体感でわかったり学んだりすることができることがわかった。
・個人の性格の違いが面白かった。それぞれの特性に合わせた配置が必要だが、全体最適としては不得手を伸ばした方がいい場合もある。バランスだと思った。
・シンプルに楽しかった。リフレッシュになった。
・イス取りゲームで、クリアの光が見えてとても嬉しかった。
・トライ&エラーの先の達成感がモチベーションに繋がるのだと感じた。
・相手のことを考えるからこそ、チームになっていくのだと思った。
・コミュニケーションは相手を思いやる気持ちが大切なんだと感じた。
・自分の中にある想いや感覚を、ワークを通して感じることができた。頭で思ってることと実際に持っている想いが違ったことを発見した。

また、後日個別にいただいた感想も素敵なものでした。
私たちは何をしていくのか、何ができるのか、この感想を見て感じることができました。

チームとは何か、チームで動くということはどういうことなのか、コミュニケーションとは、心理的安全性とは、信頼とは、失敗から学ぶとは何なのか、ということについて、ちょっとググれば、体系化された図や明解な説明が簡単に手に入る昨今ですが、インプロ研修は、これを主観的体験として提供してくれました。

なので、その成果は、その定義やフレームワークが記憶として残されるのではなく、それが何かということが自身の感覚や情感として刻まれます。

極論、それそのものは言語化できなくてもよいのかもしれません。

「チームで動く」という感覚が残っていれば、目の前の状況に対して、「そうそう、これこれ!」という共感や、「うーん、なんだか、ちょっと・・・」という違和感を見つけることができます。

共通の主観的体験は、高くシンクロした共感や違和感をチームにもたらし、形式知化されない暗黙知が、共有されます。

インプロ研修自体は、児戯のようにシンプルでした。だけど私達は、どれほど多くのことを児戯から学んできたか、と考えさせられました。萎縮した子どもである僕たち大人は、児戯から学び直すべきなのかもしれません。

脳みその表面にこびりついた垢が洗われて、その中心に真の栄養を得た。そんな研修でした。

ここに書いてくださる言葉に、私たちが提供したいことの全てが詰まっているなと思います。本当にありがとうございました。

ピンときた方は、ぜひお問合せください!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です